自分らしく働く
2018.09.04

「公私混同の複業」について考えるイベントに参加してみた

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
BY 川村大和

はじめまして、ライターの川村です。働き方が多様化して、複業をしている人が多くなっている気がします。複業ってなんだろう?と思っていたところ、朝渋さん主催の『~メディアと語る朝渋~ サイボウズ式 藤村能光さん/明石悠佳さん 「公私混同の複業」』というイベントを発見。

多様な働き方を推進するサイボウズで働く藤村さんのお話を聞きたくて、イベントに参加してきました。今回はイベントの体験レポートをお届けします。

~メディアと語る朝渋~ サイボウズ式 藤村能光さん/明石悠佳さん 「公私混同の複業」

今回のイベントは、渋谷・道玄坂で開催している会員制朝活コミュニティ朝渋が主催。朝渋さんは「日本の朝を変える」をスローガンに、朝の時間を有効に使うための様々な朝活アクティビティを行っています。朝活イベントなので、トークセッションは朝7:30〜9:00。朝は苦手でしたが、寝ぼけまなこをこすりながらも開催場所の「BOOK LAB TOKYO」に到着。とてもおもしろい話ばかりで完全に目が覚めました!

サイボウズで働きながら複業をしている藤村能光さん(サイボウズ式編集長)や明石悠佳さん(サイボウズ式企画・編集)、朝渋代表の井上皓史さんの3人が、複業をテーマに考え方や体験を語るイベント。複業研究家の西村創一朗さんがモデレーターとして、登壇者から面白い話をどんどん引き出していました。

藤村能光さんプロフィール
サイボウズ株式会社 コーポレートブランディング部 サイボウズ式編集長。8月から複業を本格的にスタート。趣味のサウナや水風呂で出会った人とのつながりで、企業のメディア運営アドバイザーに就任。
明石悠佳さんプロフィール
 2015年に新卒でサイボウズに入社し、 現在は「サイボウズ式」の企画編集や、 企業ブランディングのためのコンテンツ制作を担当。2018年1月からフリーランスの編集者/ライターとしても複業を始めている。Webコンテンツの編集ライティングに加え、今年は書籍の企画編集にも挑戦中。
井上皓史さんプロフィール

新卒で株式会社インディバルに入社。その後、株式会社div(TECH::CAMP)→株式会社トピカ(GOHAN)とキャリアを重ね、法人営業や新規事業立ち上げ、人事、広報を経験。新卒2年目から朝活コミュニティ「朝渋」を立ち上げ、ライフワークとして複業を始めていた。これまで参加者1,500名を越える著者イベントを開催。145名のコミュニティを運営している。現在は朝渋の代表に就任。日本の「朝」を変えるために活動中。

西村創一朗さんプロフィール

2011年にリクルートキャリアに新卒で入社後、法人営業・新規事業開発などを経験。2015年には株式会社HARESを創業し複業を始める。2017年1月に独立してからは複業研究家として、個人・企業向けに働き方に関するコンサルティングを行っている。

登壇者の方々がどのように複業をしているのか、なぜ複業をしているのかを語ってくれました。特に印象に残った3つの話題をピックアップしていきたいと思います。

  • 自分のスキルや好きなことが複業につながっている=「公私混同の複業」
  • 複業で成功している人は本業で信頼を得ている
  • 複業をすると市場価値が高まる

自分の好きなことが複業につながる「公私混同の複業」

早朝のイベントですが、会場には100名近い参加者が集まっていました。参加者同士で自己紹介をするアイスブレイクを挟んで、いよいよトークセッションスタート。まずはモデレーターの西村さんから「『複業の3W』を教えて下さい」という質問から始まりました。

複業の3Wとは、どんな複業をしているのか(What)、なぜやっているのか(Why)、いつ複業をしているのか(When)。

藤村さん(写真左)の3W

What:企業のメディアのチーム作り/イベント登壇

Why:安定志向だから複業を始めた。会社の一つの軸しか持っていないのは、不安定だと感じるようになったことが理由。

When:基本的に業務時間外。平日夜と土日で一週間に10〜15時間ほど。

藤村さんは銭湯やサウナが好きで通っていて、そこでオーガニックタオルを販売する会社の人と出会ったそうです。その人からメディアを作りたいという相談を受け、自分のキャリアで培ってきたメディア運営のノウハウを活かして複業を始めています。

自分の好きなことが、自分のスキルとかけ合わさって仕事につながるなんてまさに「公私混同の複業」ですよね。

明石さん(写真真ん中)の3W

What:Webメディアでライティング/書籍編集/本屋作りのプロジェクト/イベント登壇

Why:もともと「いいなぁ」と思ったことを言葉で伝えたいという思いがあって、編集の仕事をしている。サイボウズ式では発信できない価値観を外で発信したいと思ったから。

When:基本的に業務時間外。平日2〜3時間と土日を合わせて週に20〜30時間ほど。

明石さんは自分の価値観を言葉で伝えたいという思いをもっていて、サイボウズ式ではじめて実現できたと語っていました。

印象的だったのは、「サイボウズ式の考え方は自分がいいなと考えている価値観の一つでしかない」という言葉。自分の価値観をより幅広く発信していくために、複業を始めたそうです。

ただ、サイボウズでは週5日働きながら、週20〜30時間を複業の時間に当てていると聞いて思いました。いったいいつ休んでいるんだ! 本人とっては好きな仕事を好きな人と楽しくやっていて、「仕事というよりは遊びの延長のような感覚」だそうです。自分が心からやりたいと思えていることだから、ストレスを感じずに働き続けているのかなと思います。

井上さん(写真左)の3W

What:企業のメディアのチーム作り/イベント登壇

Why:会社員時代の夜型生活に「怒り」を感じ、朝型の生活を広げていきたいという思いがあったから。

When:複業時代は、朝の7〜9時と帰宅後の20〜21時と土日を合わせて、25時間以上。

22時に寝て5時に起きる生活を20年以上続けている井上さん。自分の朝活メソッドを広げるために、2016年に朝活コミュニティ「朝渋」をオープン。運営1年で130人が集まったそうです。

ずっと朝型の生活が好きで続けてきたのに、会社員として23時まで働く生活に怒りを感じたことが複業への原動力。本業以外の時間は、全て朝渋の運営に当てる生活で「朝渋がライフスタイル」だと言っていました。

井上さんは複業だった朝渋が本業よりも楽しくなって、今は朝渋にフルコミット。他の仕事をは辞めて朝渋の運営に集中しています。まさに自分の「好き」が人生をかけて取り組む仕事につながっています。

 

複業を始めた理由や働き方は三者三様です。驚いたことは、本業で働きながら、週20時間以上も複業をしているということでした。平日、働いて疲れ果てていたら休みたいと思いますよね。ですが、複業をしている人は土日も休まずに働いています。自分がやりたいことは「仕事」と感じずに取り組めるのかもしれませんね。好きなことだからこそ働き続けられるのだと思います。

複業で成功している人は本業で信頼を得ている

3人の複業についての考えを聞いた後は次のトピック「公私混同って良いこと?悪いこと?」。サイボウズ式編集長の藤村さんに対して「マネージャー的視点から、公私混同の複業をしているチームメンバーについてどう思いますか」という質問から始まりました。

藤村さんは、「自立をしている人であれば問題ない」と回答。というのも、複業をするときにやってはいけないのは、どっちつかずになることだから。

確かに、複業に集中して本業がおろそかになってしまったら、本末転倒ですよね。本業で成果を残せていない状態で複業をしていたら「仕事に集中しろ」と言われてしまうはずです。

複業をするためには自己評価よりも他者評価が大事

ここで、モデレーターの西村さんから「メンバーが自立できているかは、どうやって判断すればいいのか」という問題提起がありました。この問題に対して藤村さんは、「他の人からどう思われているか」が一つの判断基準だと答えています。

複業を推進しているサイボウズでは、週に1回30分ほど、1対1の雑談形式で面談を実施。そこでメンバーの成長やチームでの働きなどを確認して、その人に社内からの信頼があるかを総合的に判断しているそうです

自己評価で行動すると独りよがりになってしまうことが多いのではないでしょうか。他人は行動や事実を見てその人を評価します。もしも信頼感を得られていなかったら、「あの人は会社でちゃんと働かないで、複業ばっかりしている」と噂されてしまうかもしれません。

本業で成果を出して、気持ちよく複業をするためには、自分が他の人からどのように見られているか気をつけましょう。自己評価よりも他者評価が大切です。

なぜ自分は複業しているのかをしっかり伝えることが大事

社会人2年目から朝渋の運営していた井上さんは、何度も社長ともめていたそうです。朝渋をやめろと言われたこともしばしば。「お金稼ぎではなく、自分の軸を作るための複業で社会的な意義があります。外に出てで人的資産を高めるので、いつか還元します」と理由を伝えたら、複業を認めてもらえたと話しています。

井上さんは独立後、その会社のコミュニティ事業を立ち上げを、コンサルタントとしてサポート。しっかりと価値を還元しています。

複業をしていると周りから「仕事に集中しろ」と言われることもあるでしょう。自分からなぜ複業をしているのか伝えなければ、「仕事をせずに複業をしている人」と他者から評価されてしまうでしょう。今から複業を始めようと思っている人は、周りに自分の取り組みを理解してもらうこと、本業をおろそかにしないことを特に気をつけるといいと思います。

複業をすると市場価値が高まる

目からウロコな複業の考え方が盛りだくさんのイベント。うなずきすぎて首が疲れるほど学びが多かったのですが、ずっと気になっていたことがありました。イベント冒頭に藤村さんが「安定志向だから複業を始めた。会社の一つの軸しか持っていないのは、不安定だと感じるようになった」と言う発言です。

確かに今は一つの会社で40年働き続けるのが難しくなっていく時代。藤村さんにとって何が「不安定」なのか、Q&Aの時間に聞けたのでまとめてみたいと思います。

藤村さんが所属しているサイボウズでは、自分の「市場価値」で給料が決まります。簡単に言えば、「あなたが転職するとおいくらです」ということです。

私は2社、経験しています。社会人5年目までのキャリアと、今の12、13年目までのキャリアはぜんぜん違う。転職も最近していない。自分の市場価値がどれくらいなのかが分からなかったっていうのが不安の源泉だったんですよね。市場価値って、会社に勤めていると相対的だと思います。同じスキルを持っていても、違う業界に行くと年収が全然違いますよね。その中で、僕が今本当に持っているスキルや能力に、どれくらいの価値が付くのか。会社以外の判断軸をもってみたい。僕が今やっていることにどれだけ価値を感じてくれる方がいらっしゃって、複業をやらせてくれるか。それを探す旅だったんだと思います。

(藤村さんのイベント中の発言)

今の時代、一つの会社に動かずにいると市場価値が変わらない。そう思うようになった藤村さんは、自分の軸を増やすために複業を始めたとのことです。モデレーターの西村さんも「安定志向だからこその複業という考え方はすごく重要」と共感。資産運用で分散投資をするのと同じように、キャリアを考えたほうがいいと語っていいます。100%会社員の状態は軸が一本しかありません。複業をしていると、その軸が折れてしまったときにも他の場所で働けます。

また、藤村さんが言う通り、自分のやっていることに価値を感じてくれる人がいなければ、仕事はもらえないでしょう。つまり複業をして活動の場所を増やしていけば自分の市場価値を高められると言えるでしょう。

 

 

今回のイベントでは、複業をするためには「好きなことに全力で取り組む」「本業で信頼されていること」が重要だと学べました。社会の状況がものすごいスピードで変わっていく今だからこそ、複業することが安定につながるのではないでしょうか。

~メディアと語る朝渋~ サイボウズ式 藤村能光さん/明石悠佳さん 「公私混同の複業」概要
  • 主催者:朝渋
  • 開催日:8/29(水)7:30〜9:00
  • 会場:BOOK LAB TOKYO
  • モデレーター:西村創一朗さん(株式会社HARES CEO、朝渋共同創業者、複業研究家)
  • ゲスト:
    ・サイボウズ式の藤村能光さん(「サイボウズ式」編集長)
    ・明石悠佳さん(「サイボウズ式」企画・編集)
    ・井上皓史さん(朝渋 代表)
  • テーマ:「公私混同の複業」について語る
  • 朝渋では定期的にイベントを開催中。イベントの最新情報はこちら
最終更新日
2018.09.04

新卒・中途採用 "バイリンガルエンジニア" 募集中!

IT未経験から英語を生かすバイリンガルエンジニアへと、挑戦する方を募集しています。

募集要項はこちら