自分を知る
2019.03.21

外資系企業のLGBT企業内施策事情(後編)

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BY アース編集部

こんにちは、アース編集部です。EARTH LABでは、ミレニアル世代の働き方に注目し、さまざまな情報をお届けしています。今回は、Earth Technologyのグループ会社である株式会社バイリンガルゲートの人事採用担当が採用活動をしていく中で感じた、ダイバーシティ・LGBTの問題について紹介します!

人事担当の方々のLGBT企業内施策整備のヒントになれば幸いです。

さて、前回から外資系企業のLGBT企業内施策について取り上げてきました。今回はその後編です!やはり海外でのLGBT企業内施策が既に存在する分、日本企業がこれから真似ていきたい制度・文化を多々感じますね。

LGBT企業内施策 メーカー

Johnson & Johnson

2017年のwwP(work with Pride)で「ゴールド」を受賞した企業であるJ&J。「ダイバーシティ&インクルージョン」に特に力を入れており、LGBTに限らず女性社員の活躍推進、男性社員の育休取得率上昇を目指すなど、企業としてあらゆる社員を受け入れ、大切にする姿勢を持っています。

企業内組織「Open&Out」
LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)に関する理解啓発と、ダイバーシティとインクルージョン文化の醸成に関する活動を行う、有志の当事者及びアライの社員によるグループで、2015年に発足されました。LGBTの社員に対し社内コミュニティを提供するほか、LGBTに関する問題と知識に関しての意識醸成や啓発活動などを行っています。

出典:Johnson & Johnson 企業情報 ダイバーシティ&インクルージョン

上記企業内組織は米本社内で発足され、「日本でも導入できないか」というLGBT当事者社員の声から米国・カナダに次いで3番目に活動を開始しました。(ヨーロッパ諸国の法人に先駆けて、です!)

その他にも以下のような福利厚生の面でのLGBT社内施策も整っています。

同社は11月1日、異性と結婚した社員だけに支給していた配偶者手当を同性のパートナーを持つ社員も対象にした。結婚祝い金など福利厚生の受給の対象も同様に拡充した。

従業員がLGBTに関する意見を言える機会はオープン・エンド・アウト内にとどまらない。J&Jではセクハラやパワハラなどあらゆる悩みを相談できる窓口を社内外に設けている。

出典:日本経済新聞 2016年12月1日 社内にLGBTの啓蒙組織 J&J

ユニリーバ

企業HPを訪問すると、ダイバーシティ&インクルージョンの項目の中にLGBTへの取り組みのページが設けられており、企業として様々な取り組みを行っていることがよくわかります。

中でも社内のLGBT支援プログラム「ユニリーバ・プライド・ジャパン」は人事制度の改定や社内教育、アライ・グループによるコミュニティ活動などを実施しています。

「ユニリーバ・プライド・ジャパン」は、ワークフォース(人材)、ワークプレイス(職場)、マーケットプレイス(パートナーとの協働)、コミュニティ(社会活動)という4つの枠組みの下、社内外のLGBT支援を行うものです。各枠組みにおける主な活動は、以下の通りです。今後も、法制度や関係機関の動向を確認しながら、さらなる拡大を検討していきます。

1. ワークフォース・・・LGBT人材の採用・活躍を推進します。
2. ワークプレイス・・・人事制度の改定や職場環境づくりを行います
3. マーケットプレイス・・・他の企業やNPO法人、行政団体などのパートナーとの協働を通じて、LGBTを支援します。
4. .コミュニティ・・・LGBTフレンドリーな社会の実現を目指す社会活動に協賛します。

出典:ユニリーバ ダイバーシティ&インクルージョン LGBTへの取り組み

※4つの枠組みの詳細略。詳しくは企業HPをチェックしてみてください!

LGBT企業内施策 IT業界

Google

言わずと知れたGoogle。世界中で様々な活動をして評価されていますよね。(こんな陳腐な言葉でしか表せず悔しい…)

Googleの取り組みは数多くありますが、中でも取り上げたいのは社内ネットワークの「Gayglers」。Googleの企業サイト内の、ダイバーシティのページで活動紹介されています。

Creating a supportive, inclusive Google

The Gayglers are an employee resource group comprised of LGBT Googlers and their allies. The Gayglers not only lead the way in  celebrating Pride around the world, but also inform programs and policies, so that Google remains a workplace that works for everyone.

「ゲイグラーズ」は、LGBTグーグラー(Google 社員)と彼らのアライで構成される社内グループです。ゲイグラーズは世界中でLGBTプライドの浸透を牽引するだけでなく、プログラムやポリシーへの情報提供も行います。そのため、グーグルは全ての人にとってよい職場として残り続けます。

出典:Google Diversity Inclusion

外資系の企業ではこうしたLGBTとアライの社内コミュニティが活発に活動し、企業内でのLGBTの理解促進などに積極的に動いている印象です。日本ではコミュニティを企業内で持ち、活動するという文化は薄いですよね。もちろん欧米の良さ、日本の良さ、それぞれあるので日本人の私たちにも受け入れやすい形でLGBT企業内施策を欧米レベルまで持っていければ理想的ですね!

ヤフー

こちらも世界中で知られているYahoo。日本におけるヤフー株式会社でも、LGBT企業内施策は整っています。

ヤフー株式会社(以下、Yahoo! JAPAN)は6月1日より、社内規程における配偶者の定義を見直し、同性パートナーや内縁パートナーに対して配偶者と同等の福利厚生を適用することといたしました。

(中略)

民法上の婚姻を問わなくとも、同性パートナーや内縁パートナーを配偶者として定義するよう社内規程を見直しました。これにより該当する書類を提出し受理されれば、同性カップルや内縁関係にある当社の社員も、結婚休暇や結婚祝金など配偶者を持つ社員と同等の福利厚生を受けられることとなりました。

出典:ヤフー株式会社 プレスルーム 2017年6月1日付 LGBTや障がいなどの社員の多様性を支援する社内制度を導入

具体的な福利厚生の内容は、以下の通りです。

■同性パートナーや内縁パートナーに対する福利厚生の詳細について

正社員、契約社員を対象とするそれぞれの社内規程において「同性パートナー」および「内縁パートナー」を配偶者と準じた対応とする。

・休暇、休職 (結婚、忌引、介護、育児など)
・転勤、海外勤務(単身赴任手当、赴任旅費など)
・慶弔(結婚祝金、出産祝金、弔慰金)

*公正証書、パートナーシップ証明書・宣誓書受領書、同一世帯の住民票(3年以上)などいずれかの証憑の提出が必要。

LGBT企業内施策を行っている多くの企業で、同性・異性に関係なくパートナーへの対応を平等にすることが当然のようになりつつありますね。

LGBT企業内施策 サービス・小売り業界

ラッシュジャパン

LUSHジャパンの企業HPをご覧いただくとわかるように、企業としてお客様向け・社員向けそれぞれ非常に多様なLGBT施策に取り組んでいらっしゃいます。

企業HP内にははるな愛さん、牧村朝子さんを始めとした数多くの当事者またはアライ、LGBT関連団体の方のインタビューや、ラッシュが参加・取り組んできたイベントの紹介などなど…書ききれないほど多くの取り組みをされています。

企業内制度についてはこちら。

◼️全社員のLGBTやダイバーシティに関する理解を深める

◼️戸籍上同性間のパートナーを「配偶者」とみなす

◼️リクルーティングポリシーにて差別禁止規定の制定

◼️性適合手術を受けるケースも傷病休職と同様の取り扱いとする

◼️LGBTの権利をテーマとしたキャンペーン、コミュニケーションを展開

出典:ラッシュとLGBT:誰もが自分らしく暮らせる社会に向けて

ラッシュは、LGBTに関する特設サイトを作成するほど力を入れています。ぜひ参考にしたいですね。

スターバックス コーヒー ジャパン

『誰もが自分の居場所と感じられるような文化をつくります』という企業理念の下に、LGBT企業内施策を行っているスターバックスコーヒージャパン。

2017年度のwwPでは「性別適合手術のための特別休暇制度」が評価され、人事制度・プログラム指標におけるベストプラクティスに選定されています。

同性パートナーシップ登録制度

現在、日本では戸籍上同性のカップルについては法律上の結婚の制度が設けられておりませんが、スターバックス コーヒー ジャパンでは、法律上の結婚と同等のパートナーシップ登録制度を導入しています。同性のパートナー(伴侶)についても、会社が定めた一定の条件、手続きを満たすことにより、戸籍上の配偶者と同様に取り扱います。

これにより、福利厚生や諸制度の部分適用を行うことが可能になります。

※対象:正社員

性別適合手術のための特別休暇制度

性別適合手術により連続して5労働日以上にわたり就業が困難であると会社が認めたとき、勤続年数に応じた日数の休暇(有給)が取得できる制度です。

※対象:正社員

出典:スターバックス コーヒー ジャパン Working at Starbacks誰もが活躍できる居場所として

上記LGBT企業内施策を行い、またLGBTに限らず外国人、障害者の積極的な採用など、あらゆる従業員が働きやすい環境整備を目指し、企業が一丸となって取り組んでいます。

まとめ

外資系企業のLGBT企業内施策が進んでいるのは、欧米がLGBTに対する理解が日本よりも浸透していることはもちろん一つの要因ですが、以下二つの点が外資系企業には揃っているのだと感じました。

  • 企業自体が、社員が困っていたらすぐに対策できる姿勢・文化
  • 社員の働きやすさを重視し、大切にしようという思い

これまでの習慣、文化を変えることはハードルが高いことでしょう。それでも、社員のためを思うならばやらなければならないことはやるべき!です。

まだLGBT企業内施策を行っていない企業でも、これまでご紹介させて頂いたさまざまな企業の取り組みを参考に、「これならできるかも」という点を探してまずは動きだしてほしい、と思っています。

最終更新日
2019.03.20

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