自分を知る
2018.10.10

必ず押さえておくべき自己分析のやり方|手順・ツール・本を紹介

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BY くぼす

新卒に限らず就職・転職を考えている人なら、必ず通らなければいけない「自己分析」の行程。自己分析を行わないままだと、自分が本当に興味のある仕事・継続できる仕事に巡り会える可能性が低くなってしまいます。

本記事では「自己分析」の目的から方法、さらに自己分析に役立つ手順・ツール・本の紹介、陥りがちな悩みの解決方法まで詳しく見ていきます。自分が今いる状況と、将来どうなりたいかを思い浮かべながら読み進めてみてください。

自己分析の目的を押さえよう

まず、自己分析を行う目的を押さえておきましょう。目的には大きく分けて、以下の2つです。自分に合った企業を見つけ、採用されるよう最大限アピールするために、自己分析は欠かせません。

  • 仕事・企業選びで迷わないため
  • 自己PR、志望動機のため

仕事選び、企業選びで迷わないため

自己分析をしっかり行うことによって、自分の新たな可能性や潜んでいた能力に目を向けられるようになり、本当の意味で納得のいくキャリアを選んでいける確率が高まります。自分に合った仕事や企業を選べれば、キャリアプランが大幅に狂う可能性は低いでしょう。

仕事・企業選びの際は、自分の「得意なこと」「好きなこと」を基準に選ぼうとしがちです。しかし、やりたい仕事に就けても、企業風土や職場の雰囲気が合わなくてすぐ会社を辞めてしまう人もいます。そうならないために、徹底した自己分析が必要なのです。

自己PR、志望動機のため

自己分析の作業で自分の長所・短所、さらに特徴や価値観を把握できます。その結果、客観的かつ自分に正直な自己PRと志望動機を作成できます。

主観的で想いだけが込められたアピールは論理性に欠け、他者にとって理解しにくい内容になりがちです。企業の採用担当者に適切にアピールできるよう、自己分析の結果を元に分かりやすい自己PRと志望動機を作成します。

自己分析はいつから始める?

日本企業(経団連加盟企業)の採用活動は、これまで就活ルールという経団連が定めたルールに乗っ取って行われていました。ですが、参考記事のように経団連は就活ルール廃止の意向を表明しました。今後は通年採用が活発化すると見込まれています。 自己分析を開始する時期は、就活ルールに合わせる形で「早ければ早いほどいい」というのが定説でした。しかし、就活ルール廃止を受けて、今後は自分が働きたいと思ったときに自己分析を行うのが自然な形になってくるでしょう。

すでに経団連不加盟の企業は、就活ルールに関係なく通年で必要な時に採用を行なっています。就活ルール廃止となれば「新卒一括採用」の制度自体も大きく変容するはずです。

経団連が就活ルール廃止の意向を表明! 日本の就活どう変わる?

自己分析のやり方(新卒)

ここでは新卒の場合の自己分析方法を紹介します。以下の3ステップで、自己分析を進めていきます。

  • 過去の経験を棚卸しする
  • 経験を分析し、深堀りする
  • 過去の経験の共通点を探す

過去の経験を棚卸しする

まずは自分の小学校・中学校・大学時代に分けて、主だった経験を書き出します。自分の経験とそこから得られた知識を振り返る作業=「自分史の作成」を行うのです。

棚卸しはただ頭で思い浮かべるだけでなく、紙やメモアプリ、Wordなどに書き出してみるといいでしょう。客観的に自分の経験を振り返ることができますし、他者にチェックしてもらう場合に役立ちます。

ここでは自分が本気で取り組んだ(努力した)経験なら、面接でアピール可能かどうかに関わらず、とりあえず可視化してみるのがコツです。

経験を分析し、深堀りする

覚えている限りの経験を書き出したら、今度は各経験を分析し、深掘りする作業を行いましょう。この作業の目的は主に以下の3つです。

経験分析・深掘りの目的

  • モチベーションの源泉を明確にする
  • 自分の問題解決の仕方を明確にする
  • 自分はどんな性格かを明確にする

この目的を達成するためには、次の質問に回答してみてください。

  • 頑張った取り組み・活動をなぜ続けられたのか
  • その活動でどのような問題・課題があったか
  • 課題解決に向けてどのように行動したか
    • ヒント:他者を巻き込んだか、自力で課題を分析したか、といった周囲の人との関わり方を明確にする
  • 課題解決に向けた行動の結果はどうだったか
  • その結果から、何を学んだか

自分の経験分析・深掘りができれば、自分が何にモチベーションを感じるかが明確になります。そこからどんな仕事内容、仕事の進め方が自分に合っているかが導き出せるでしょう。

過去の経験の共通点を探す

経験の分析と掘り下げが終了したら、過去の経験全体に共通する点を探しましょう。自分という人間への理解が深まり、自己分析の目的である「自己PR・志望動機」を導きだすことができます。

自分の行動パターンを把握する

自分の経験の分析・深掘りで、物事への取り組み方と課題解決方法がすでに分かっています。その分析結果から、共通する自分の行動パターンを洗い出します。以下に行動パターンの例を挙げます。

共通する行動パターン

  • 自分の意見を通すのではなく、皆の意見を聞き、対立関係も含めて一つの打開策を導き出す
  • 無駄を省くため、最適な人にお願いする
  • 誰も思いつかなかったアイデアを提案する

共通する行動パターンから、自分の長所を導き出せます。1つ目の行動パターンだと、「傾聴力がある」と簡潔に表せます。長所が見つかれば、自己PRは書きやすくなります。長所を一言で表すのも、読みやすい自己PRを書くためにとても重要です。文章が冗長になっている自己PRは、結論をぼやけさせてしまいます。つまり、自分の長所を、企業の採用担当が読み取れないということ。

志望動機では、自分のやりたいことと応募企業の事業内容のすり合わせを行います。「経験を分析し、深堀りする」で導き出した、自分に合った仕事内容・仕事の進め方が叶えられることを企業に伝えるのです。面接では、「私は〇〇がやりたいので、御社を志望いたしました。」と明確に言えるといいですね。

自己分析のやり方(転職)

インタビューを受けている男性

一方、転職の場合の自己分析方法は、新卒と異なり学生生活を振り返る必要はありません。これまでの経験と身につけた知識・スキルの棚卸作業を行いましょう。

転職を決意するまでの自分仕事史を作る

まず行うのは、転職を決めるまでの「自分仕事史」の作成です。業務の知識を増やすために自主的に取り組んだことを、リストアップします。仕事で残した実績があれば、具体的に列挙します。

次にそれらの経験から得られた知識・スキルも記していきます。業務の知識を増やすために読んだ本など、仕事にまつわる細かい活動まで、思い出せる限り書き出してみましょう。

また、自分の仕事観を変えた仕事については、事実に加え感情を事細かに記録します。例として、Webシステムのコンペに負けてしまった経験を考えてみましょう。

経験:Webシステムのコンペ

結果:採用ならず

感情:とにかく悔しい感情が1週間以上続いた。

出来事:上長から「ただ悔しいと思うだけでは先がない。何がダメだったかをとことん研究して次に活かさないと、今回コンペに参加した意味がない」と言われた。

変化:ただひたすら自分が頑張る、という考えから、チーム全体を最適な方向に導ける仕事の仕方をもっと学びたいと思うようになった。

転職する際は、前職で何を学んだかが一番のアピールポイントです。学んだ内容は、技能だけでなく考え方も含まれます。働き方に関する自分の考えが固まっていれば、転職では大きな強みになります。

経験を深掘りし、強みを見つける

「自分仕事史」を作成した後はそれぞれの経験を深掘りする作業に入ります。例えば、業務に問題が発生した際に取った対処法や、仕事の成果を上げるために工夫したことなど、細かい点まで掘り下げてみます。すると次第に自分の技能的・性格的強みが浮かび上がり、将来の仕事に活かせるものは何かが明確になってくるはずです。

また成功体験だけでなく、敢えて失敗した経験も見つめ直してみると良いでしょう。その結果さらに客観的な自己分析となり、自分の不得意な分野や事柄を改めて認識できるため、より満足のいく転職機会になる確率が高まります。ただ、この作業はまず成功体験にまつわる事柄を書き出した上で行うようにしましょう。

経験や成果を数値に落とし込む

転職では、強みを明確に示すために、経験や成果を具体的な数値に落とし込まないといけません。営業職としての経験をアピールする場合、以下のように数値に表します。

経験の深掘り例:営業職

入社1〜3年目の利益率は○%。当初は手当たり次第電話を掛け、営業を行なっていた。もっと利益率を上げるべく、上長に最新のアプリを活用することを提案。上長の反対を押し切りアプリを活用して営業を行なった結果、翌年には利益率が10%アップした。

時流の分析と、行動力は誰にも負けないと自負している。

数字で示すと、強みと同時に結果を出せる人であることをアピールできます。何よりも、強みの説得力が増します。

自己分析に役立つツール・診断・本

自己分析のやり方は分かっても、時間を短縮したい人は、自己分析に役立つツールや診断、本を活用しましょう。ツールは無料のものを中心に紹介しているので、気になるものがあれば試してみてください。

おすすめマインドマップツール:XMind

「XMind」は世界的に普及しているマインドマップツール。Windows・Mac版どちらも揃っており、ダウンロードすれば即使用開始できます。多彩なテンプレートを無料で使用でき、その洗練されたデザインと使いやすさは自然とモチベーションアップに繋がります。

完成したマインドマップはJPGやPNGなどの画像形式、またはSVGで出力できます。印刷して机の前に貼っておくと、ふと将来について不安が湧いてきても、マインドマップを見れば今の自分に立ち返ることができます。

メモツールの「Evernote」と連携しており、完成したマインドマップをEvernoteでノートとして保存できます。日々の管理でEvernoteを頻繁に使用する人には、情報が一箇所に収まるのでとても便利な機能です。

おすすめ診断ツール1:無料自己分析ツール「グッドポイント診断」

リクナビNEXTの「グッドポイント診断」は会員登録を行えばすぐに診断を受けることができます。質問に答えると自分の5つの強みが分かる仕組みです。

自分の短所・弱点は目につきやすくても、長所・強みは認識しにくいもの。この診断の結果で得られる強みは「感受性」「現実思考」「受容力」といったキーワードです。それぞれの魅力が具体的に示されるので、診断後は自己分析のプロセスを進めやすくなるでしょう。

おすすめ診断ツール2:16 Personalities

「16パーソナリティー」は、オンラインで無料・登録なしで行える性格診断テストです。「驚くほど当たる」と評判のこのテストは、12分以内に約40個の質問に答えていく形式です。質問に対して、「当てはまる」「当てはまらない」を6段階で回答します。回答が終わると。16種類の性格タイプから自分に合致するものがされます。

質問には正直に答えるよう心がけ、可能な限り性格な判断を導き出すために「中立」の答えは避けましょう。性格タイプの結果が出ると、日本語版ではそのタイプについて説明された概要の部分が読めます。

英語版ではさらに「長所&短所」「恋愛関係」「友情関係」「親子関係」「キャリアパス」「(仕事・業務)作業慣行」など、人生の様々な場面における深い分析結果が紹介されているので、英語が得意な場合はぜひ目を通してみてください。

おすすめ自己分析本1:『受かる!自己分析シート』

新卒専門のキャリアコンサルタント田口久人氏による著書『受かる!自己分析シート』は非常におすすめです。41のワークシートが用意されており、「自己分析」→「他者分析」→「企業研究」の3段階で構成されています。

これまでの経験を振り返りつつ、その過程で学んだこと・得たものを引き出すことができるので、自己分析を行うのが初めてという場合でも安心。例文も多く含まれているので、エントリーシートや履歴書の作成、面接の準備にも大きく役立ちます。

本書は主に新卒の就職活動向けですが、転職の際も「自分史」を再整理する目的でワークシートに取り組んでみるのも有益です。

おすすめ自己分析本2:『おとなの進路教室。』

山田ズーニー著『おとなの進路教室』は、「自分のアイデンティティ」「仕事と勉強」「生き方」を取り上げたエッセイ形式の自己分析本です。

いわゆるノウハウ本ではないので、この一冊で自己分析の作業が完結するわけではありません。ですが、キャリアプランを構築したり、今自分がキャリアプランのどの位置にいるのかを見極めたりするのに役立つヒントがたくさん詰まっています。本書の冒頭に記されている下記の一文が全てを物語っているといっても良いでしょう。

特効薬ではありません。でも、自分の考えを引き出すのによく効きます。

純粋に読み物としても十分楽しめるので、就職・転職活動中の箸休めに是非手に取ってみてください。

おすすめ自己分析本3:『マイナビ転職2020オフィシャルBOOK 採用獲得のメソッド 転職者のための自己分析』

転職者向けの『マイナビ転職2020オフィシャルBOOK 採用獲得のメソッド 転職者のための自己分析』を紹介します。自分自身を見つめ直し、本当に合う仕事を見つけそれに臨んでいくための手がかりが詰まったノウハウ本です。

序章では転職を成功させるための基礎知識、第1章では具体的な自己分析のメソッド(書き込み式ワークシート付き)が紹介され、第2章以降は自己分析を生かした履歴書・職務経歴書の作成法や面接回答術などが記されています。さらに自己分析から分かる「自分に合った企業の見極め方」についても解説があり、この一冊で転職活動全体を網羅・サポートしてくれる心強い存在です。

転職準備の際は複数のWebサイトから情報を集めたり、転職エージェントに相談するのも有益ですが、情報過多になって余計に迷ってしまうことも。そんな時、役立つ情報が一箇所に効率良くまとめられた自己分析本を活用すれば、きっと「なぜ就職・転職を考えているのか」を含む自分の中心に戻ってこれるはずです。

自己分析で陥りがちな悩み

自己分析で陥りやすいのが「就職における自己分析の必要性が分からない」という悩み。自己分析を行なった結果、一般的に企業が求める要素を持ち合わせていない場合はどうするのか、と悩む人が多いようです。

自己分析は企業(就職・転職希望先)に合わせる目的で行うのではなく、あくまで「自分中心」「自分の将来のため」に行うものだと認識することが大切です。企業に自分が「選ばれる」よりも、自分が企業(就職・転職先)を能動的に「選ぶ」姿勢を忘れないようにしましょう。

就職・転職希望先に焦点を合わせると、選ばれるかどうかは応募者のポテンシャル次第で、結局自己分析に意味はないと感じてしまうかもしれません。しかし自分に主眼を置き、自己分析を通して自身の経験・学んだこと・強み等を深く理解できれば、結果一貫性のある1人の「人間」の姿が浮かび上がってきます。

そして先にご紹介したマインドマップのように、自己分析後の「自分」から企業探しなど全てをスタートさせてみるのです。すると本当に自分に合う就職・転職先が見つかりやすくなるだけでなく、就職・転職活動自体が楽しく感じられ、「楽しさ=ポジティブなエネルギー」が相手(仕事の応募先)へ伝わり、良い循環・連鎖が生まれてきます。

強みがなかったら、弱点をひっくり返す!

自己分析を進める中で自分には強みがないと感じたら、逆転の発想をしてみましょう。例えば「一つのことを長く続けられない」状況は、違う角度から見ると「広い視野を求めている」ことになります。

また「ネガポジ先生」の名で知られるキャリアコンサルタント、黒沢一樹さん提唱の「ネガポジ・メソッド」も自己分析に活用すると効果的です。同メソッドでは、ネガティブな事象をポジティブな事象に置き換え、反対事象をそれぞれの方向から考える機会を設けます。

こういった作業によって思考が柔軟になり、短所が長所になることに気づくほか、自分に潜む新たな強みを発見できるなど嬉しい波紋が広がっていきます。強みがないから駄目だ……と落ち込む前に「他の見方はないものか?」と自身に問いかけてみることが大切です。

参考:最悪から学ぶ 世渡りの強化書--ネガポジ先生 仕事と人間関係が楽になる授業|黒沢一樹著

 

分析の方法(新卒・転職)、役立つツールや本の紹介、加えて陥りやすい悩みへの回答まで、自己分析にまつわる一連の作業を解説してきました。本記事に詰まった情報を参考に、自分なりの自己分析を行い、心から納得のいく就職・転職を実現してください。

最終更新日
2018.10.10

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