自分らしく働く
2018.08.27

パラレルワークは「好き」を仕事にする方法 絵描き×会社員で自分らしく働く【前編】

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BY 川村大和

働き方や価値観が多様化して、自分らしく自由に働ける時代がきています。自分が好きなことを仕事にできれば、楽しく働けるでしょう。本業を持ちながら第2のキャリアを持つパラレルキャリアを実践する人が増えてきています。

今回のインタビューではパラレルワーカーのYukoさんをご紹介。前後編に分けてお伝えします。インタビュー前編では、Yukoさんがなぜパラレルワークを始めたのかをお伝えします。

Yukoさんプロフィール
アパレルのデザイナーとしてキャリアをスタートするも、アパレル業界に疑問を持ち退職。その後ロンドンに語学とアートを学ぶために留学。帰国後は絵描きと会社員の仕事をするパラレルワーカーとして活躍中。動物や人物の絵を得意とし、絵本作家を目指して制作活動を続ける。

ブログ:絵描きのてつがくスケッチ

Twitter:ユーコ/Yuko@絵描き

Instagram:yuko.ohara

「絵描き×外資系会社員」としてパラレルワーク

−「絵描き×外資系会社員」としてどのように働いていますか?

絵を描く仕事と会社員を両立しています。

絵描きの仕事では、自分の作品を制作し、作品をグッズ化して国内外のオンラインショップで販売しています。他には海外のクライアントさんから依頼を受けてイラストを納品しています。作品のスタイルは、手描きの水彩がメインです。

Yukoさんオリジナルグッズ

Yukoさんが作成したスマートフォンケース。minneCreemasociety6など、国内外のオンラインショップで販売中。

今使っているスマートフォンケースもオリジナルのグッズです。オンラインショップによって、出品できるグッズは違いますが、 主にアートプリントやスマートフォンケース、インテリアグッズを販売しています。

 

−海外と日本では、どちらがアーティストとして活動しやすいですか?

そうですね。海外の方が個人のアーティストとして活動しやすいです。 サービスが整っていたりだとか、個人のアーティストとして評価してくれるので。

日本だと、どこに所属していて、どんな賞をとったか、どこの美大を出たかなどプロフィールが重視されがちです。海外は「その作品が好きだから買う」っていうスタンスが多いので、空気としては受け入れられやすいと思います。日本のアートの市場は規模自体が小さいと感じますね。

 

−会社員としてはどのように働いていますか?

フルタイムの会社員で、外資系IT会社で事務の仕事をしています。「絵を描くのが得意です」と会社でアピールしてからは、会社の営業用資料のイラストや、絵に関係するコンテンツ作りも任されるようになりました。少しずつ仕事の幅が広がってきていますね。

自分の得意なスキルを生かせる仕事をもらえるなんて、本当にラッキーでした!外資の会社なので寛容な風土あったり、上司にめぐまれていたり感謝しています。

 

 

パラレルワークをはじめる前の仕事はファッションデザイナー

Yukoさん自宅の作業場。メインの作品は水彩画。スケッチや油絵の制作もしている。

 

−パラレルワークを始める前のキャリアについて教えて下さい。

人生で一番長いキャリアを過ごしたのがファッションデザイナーでした。子供の頃から絵を描くのが好きで、あこがれの職業でしたね。憧れのデザイナーになれたものの、大量生産・大量消費の現実に耐えきれず、辞めてしまいました。

きっかけは、出張先の中国の生産工場で目にした光景です。その時はかなり奥地の工場に行ったのですが、労働環境がとにかく悪かった。トイレとか屋根がないんですよ。人件費が安いから、いろんなブランドが中国とか東南アジアの国に仕事を発注しているんです。

現地の人にひどい働き方をさせているんだと思ったら、仕事に疑問を持つようになりました。「自分ってこんなことしたかったのかな」って。業界のサイクルの中にいる自分がすごく嫌になって、やりがいとか、これから先の夢みたいなものが全部フッと消えてしまいました。

 

−仕事をやめてから、創作活動をしていた時期があったそうですね。どんなことをしていましたか?

ファッションデザイナーをやめてからは「もっと自分のオリジナル作品を作りたい」っていう気持ちが強くなりました。自分の好きなものをとりあえず作り始めましたね。今まで勉強してきた知識を活かして、オリジナルの服やアクセサリーを作ったりしていました。他には手芸本に自分の作品と製図を合わせて提供したり。絵も描いていましたが、マネタイズについてはわからなかったので、ひたすら描いてるだけでした。

その頃は、オンラインショップで販売を始めてイベントへ出展したりしていました。セレクトショップからアクセサリーの注文が入った時はうれしかったです。一応失敗ではなかったんですけど、やっぱり生計を立てるには不十分でした。

何も分からないまま飛び出したので、今思えば「これをやりたい」という自分の核となるものを見つけられてなかったんです。「自分は本当は何がやりたいんだろう?」って探しながら……

迷いながらで不安定な気持ちと、低収入という状況で心がくたびれちゃったんですよね。その時は実家で暮らしてたんですけど、親にも認めてもらえなくて。で、心機一転ロンドンへ留学しました。とにかく環境を変えて前に進みたかったんです。

 

 

ロンドンの留学で成功の形は一つではないと気がつけた

Yukoさん

−ロンドンの留学で得たことは?

「絵が好きなら画家」とか「ファッションが好きならデザイナー」とか、自分の中に成功の型みたいのものがあったんですよね。留学する前は成功することが幸せだと思いこんでいました。だけど海外での生活を通して、成功=幸せではないことに気がつけました。

幸せはもっと別のところにあって、そのなかの一部に成功があるんだなーって。今までは自分のやりたいことを職業にして、成功するっていうことばっかり考えていたんですけど視野が広がりました。

 

−成功=幸せじゃないと気づけたのはなぜですか?

具体的なエピソードはないんですけど、暮らしてゆく中で思い至ったというか。「あなたは何の仕事をしていたの?」「なぜですか?」みたいな、就活で面接官がするような質問をしてきた人は誰ひとりとしていませんでした。ホームステイ先の家族がすごい仲が良くて、毎日見ていて日常の幸せみたいなものも感じたし……なんですかね、価値観違う人があまりにも多すぎて、気がついたんだと思います。

 

−正解は一つではなくて、あるがままの自分でいてもいいということを知れたんですね

そうですね、留学中にアートのクラスを取っていたんですけど、最初は先生がレクチャーしてくれると思っていました。例えば日本で学生だった頃の美術の授業だと、「今日はこれをやります。この画材をつかいます。正しい使い方はこうです。見本はこれです」というような受け身のやり方ですよね。それを当然のように待っていました。

だけど現地のクラスでは自由にやっていいよっていうことが多くてびっくりしましたね。自由に描いても、絵のいい部分を褒めてくれて、できないことに関してはそんなにフォーカスしなくて。いい部分を探してすごく褒めてくれるんですよ。

日本では写実性の高い絵がうまいとされるじゃないですか。現地では、落書きみたいな絵もすごく褒められたりする。作品を描きながら、できないこととか不完全なことが許されたような感覚がありました。

そんなにちゃんとしてなくていいんだと思えるようになりましたね。ちゃんとした絵を描かなくていい、ちゃんとした生き方ばっかりしなくていいみたいな。(インタビュー後編へ続く)

 

 

自分の好きなことを仕事にするために、パラレルワークに挑戦しているYukoさんを紹介しました。「正解は一つではなく、自分らしく働いて、自分らしく生きられればそれでいい」と気がつけたこと。それがYukoさんが絵描きとして新しいキャリアを歩んでいく大きなきっかけになったと感じます。

インタビューの後編では、「絵描き×会社員」パラレルワーカーとして、Yukoさんがどのように働いているのかを紹介します。

最終更新日
2018.09.13

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