自分らしく働く
2018.08.23

脱サラお笑いコンビ、プーケットマーケット:自分らしく生きること(1/2)

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BY くぼす

1980年〜1999年生まれの人は、ミレニアル世代と呼ばれています。ミレニアル世代は、「複数の仕事をする」「一つの場所に縛られない」という特徴があると言われています。

今回は、元公務員と元プログラマという異色の経歴を持つお笑いコンビ、プーケットマーケットさんのインタビュー前編をお届けします。

新しいことを始めたいけど、なかなか前に進めないという人が多いのではないでしょうか。安定を捨てて芸人として活躍しているプーケットマーケットさんの経験を聞いて勇気をもらえること間違いなしです。

プロフィール

お笑いコンビ、プーケットマーケット(オスカープロモーション所属)

写真右:ひだかさん

元公務員。趣味はTVゲーム、ディズニー、ペットショップ巡り。特技は、東京23区それぞれからのお知らせを区に代わってお伝えできること。

Twitter:ひだか プーケットマーケット

写真左:いのうちさん

元プログラマ。特技は、スマホアプリ開発。

Twitter:いのうち プーケットマーケット

芸人になる前の働き方

-まずは、いのうちさんにプログラマ時代の働き方をお聞きします。残業とかどうでしたか?

いのうちさん(以下いの):かなり残業していましたね。会社に何度も泊まりました。休日出勤も多かったです。プログラムの作り方で未熟な部分もあり、時間で勝負していたような感じでした。それがとても嫌でした。今、プログラマのアルバイトをやっているんですが、比較的ホワイトです。

 

-仕事は好きでしたか。

いの:仕事は好きでしたね。自分で作ったものをお客さんが使ってくれるというのが楽しかったです。

 

-お休みは?

いの:日曜日に草野球をやってました。休みはあんまり取れてなかったですね。でも仕事が好きだったので、その当時はそれでいいや、と思っていました。

 

-では続いてひだかさんにお伺いします。元公務員ということですが、勤務時間や残業はどうでしたか?

ひだかさん(以下ひだ):僕が配属された部署は、ほぼ9時17時でした。残業は月20時間程度でした。役所は部署によって残業の多少が大きく変わります。農水産課というところで働いていて、農家や漁業をやっている方をアシストしていました。仕事自体は、自分で仕事を探すスタイル。最低限の仕事をしていれば17時には帰れました。いわゆるホワイトなタイムスケジュールでした。

 

-17時に帰った後は何をしていましたか?

ひだ:本当に家が大好きなので、すぐ家に帰ってました。公務員時代から奥さんと一緒に住んでいました。

いの:ホントによく公務員辞めようと思ったね(笑)

 

-仕事内容や職場の人間関係はどうでしたか?

ひだ:公務員はよくクビにならない、と言われてますよね。悪くいうと、どれだけ働かなくても職場にいられる。だからといって、何もしない人はそうそういません。ただ、そういった環境なので、自分の思うがままに仕事をする人がいました。トラブルメーカーですね。例えば役所での接客。その人は、文句を言いに来たお客さんを説き伏せるように戦ってました。怒鳴り合い状態です。そうなると、周囲がカバーしなければならず、仕事が増えるんですね。それが困ってました。公務員特有かもしれません。

元公務員のひだかさん

芸人になるきっかけ

-いのうちさんの、芸人になるきっかけを教えてください。

いの:会社を辞めたのがきっかけです。辞めて何やろう、と思った時に急に「芸人」が思いつきました。会社を辞めるときに引き止めてくれた人に芸人になると言うと、面白くないのに芸人で成功しないだろ、と言われました。でも、プログラマをやってても成功した感覚がなかったんです。このままプログラマを続けても一流にはなれないと思っていました。それだったら、一流になれないのが当たり前の芸人をやったら面白いんじゃないのかな、という勢いで芸人になりました。芸人をこんなに続けられるとは思っていませんでした。

ひだ:芸人始めた年齢も遅いしね。

いの:30代だからね。

 

-お金の心配はありませんでしたか?

いの:あんまりなかったです。性格的な部分もあると思います。

 

-それでは、ひだかさんの芸人になるきっかけを教えてください。

ひだ:僕は元々お笑いマニアでした。番組とかを録画して、見まくっていました。ただ、自分がなるってことに関しては現実味を感じていませんでした。公務員になってからは、芸人になろうかな、芸人やりたいなという気持ちがありました。最初は、構成作家に興味がありました。作家になって、好きな芸人さんを好きなようにキャスティングしたいなと思っていました。

いの:何それ、知らなかった(笑)

ひだ:こういう話、芸人同士じゃしないからね(笑)ただ、公務員を投げ捨てるってなった時に、作家ってハンパかなっていうのがあったんですよ。開き直るなら大きく開き直るぞ、と。それで自分で芸人をやることもビジョンに入れて、養成所に入りました。やっぱり芸人やりたい気持ちがあったんですね。

 

-周囲の人の反応はいかがでしたか?

ひだ:割と応援してくれる人が多かったです。親戚のおじさんたちにはやっぱり「もったいないよ」と言われましたね。両親は一切反対しなかったです。

いの:え! 公務員になったときはどうだったの?

ひだ:お〜おめでとう、て感じ。やっぱり人気職だし、安定職だし。内心どうだったかはわからないけど、表には出さないでいてくれたのに、だいぶ救われました。

いの:奥さんは?

ひだ:1ヶ月ぐらい考えさせて、と言われた。その後、「やりたいことがあるって羨ましいから、応援します」と言ってくれました。すごく、いい妻なんです。

 

-いのうちさんのご両親は芸人になると聞いてどういう反応でしたか?

いの:いい大人なんだから、好きにしろという感じでした。ただ、結婚はしろとは言われました(笑)

ひだ:芸人で売れるより難しいでしょ(笑)

いの:人と喋るのが元々苦手なんですよ。でも芸人になったことで、喋りが上手くなったと思うので、結婚できる可能性が上がったと思います!

元プログラマのいのうちさん

今だから言える、過去の仕事のいいところ

-今だから言える、過去の仕事の良かった点を教えてください。

ひだ:最高の職場でした。あんなにいい環境はないな、と思いますね。サービス残業はないし、休日出勤したら必ず代休がもらえますし、各種手当がつきますし(笑)

いの:誰もが望む環境だよね。

ひだ:自由な時間が多かったですね。仕事熱心な人がいたり、土日を楽しむために最低限働く人がいたり。余暇を充実させたいと思う人、多趣味な人ほど公務員は向いているのかな、と思います。最っ高の職場です。

 

-すべてが最高だったんですね。

ひだ:部署によりけりですけどね。公務員は最初の10~15年ぐらいは3年ごとに異動があるんです。役所は全職業が詰まっているような職場。部署移動は会社を変わるような感覚なんです。異動について、過去やったことが無駄になると考える人もいれば、いろんな会社で働けると捉える人もいるんですね。いろんなことを経験できると思える人にとっては、いい仕事だと思います。

いの:いろんな仕事を掛け持ちすればいいんじゃない?

ひだ:だよな! 公務員やめた方がいいと思います!(笑)

 

-いのうちさんは、プログラマはどうでしたか?

いの:プログラマは自分に向いていた仕事だったと思います。接客とかできないんで、公務員みたいな仕事は無理だし。時間をきっちり守るのも無理なんですよ。IT業界は朝遅くても大丈夫だったのでよかった。また、IT未経験からのスタートだったんですけど、残業をしてもあまり怒られませんでした。好きなだけ勉強できたというのは、ありがたかったです。以前バーでアルバイトをしたときは、グラスをいっぱい割っちゃったんです。その時、プログラム以外のバイトはできないな、と感じて。勤めていた会社は、こんな自分でも受け入れてくれていた、懐の深い会社だったんだな、と今では思います。

残業が多かったり、はたまた安定したいい環境で働いていたりと、面白い経験をお持ちのお二人です。何にストレスを感じていたか、仕事を辞めた後の心境など、共感できる部分がたくさんあるな、と感じた読者が多いのではないでしょうか。

後編では、過去の経験をどのように活かしているのか、新しい挑戦に踏み切るコツをお届けします。

最終更新日
2018.08.29

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