自分のために休む
2018.08.20

イタリア人の休み方|リフレッシュすれば生産性高く仕事ができる

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BY mikamiazh

イタリア人と聞くと、仕事にあまり力を入れずにバカンスや遊ぶことには一生懸命というイメージがあるかもしれません。しかし、イタリアと日本の労働生産性を比べてみると、イタリアのほうが高いという事実があります。今回は実際のイタリア人の働き方や休み方をご紹介します。

よく休み、生産性が高いイタリア人

イタリア人は長期のバカンスを取ったり、年次有給休暇をしょっちゅう取得したりなど、よく仕事を休むイメージがあると思います。しかし、よく休みながらもイタリアの労働生産性は日本よりも高いのです。ここではイタリア人と日本人の労働生産性を比較します。

実は生産性の高い仕事をしているイタリア人

公益財団法人日本生産性本部がまとめた「労働生産性の国際比較 2017年版」によると、国の経済的豊かさを表す国民1人当たりGDPは日本が17位、イタリアが20位と日本が上位でした。しかし、就業者1人当たりあるいは就業1時間当たりの成果で表される労働生産性では、日本が21位、イタリアが10位と大きく逆転します。日本以外の他の先進国と比べても、イタリアはドイツ(14位)やカナダ(19位)、イギリス(18位)よりも労働生産性が高いという結果でした。
また、順位の変遷を見ると、日本は最高で15位を1990年と1991年に記録しています。一方のイタリアは、1970年以降つねに11位以上の位置を保っています。特に、1994年から1998年の5年間は、アメリカを抜いて2位と高い労働生産性を持っていました。

しっかりと休みつつ、働いた分の成果を出しているので、企業、労働者の双方の立場から見ても理想的だと思います。

イタリア人の休み方

ここではイタリア人の休み方を通常の業務時間内や休日など様々な部分から見ていきます。

まずは、大まかにイタリアの労働に関する法律をご紹介します。イタリアの法律では、フルタイムで働く労働者は週40時間の労働が基準とされています。そして40時間を超えた分は残業扱いになりますが、それも週8時間までと定められています。企業が週48時間以上労働者を働かせた場合、行政から改善のための指導が当該企業に入ります。

このようにイタリア人の勤務時間は法律で守られています。またイタリア人自身の働き方として、どの人も終業の時間をとても意識しています。特に金曜日や祝日の前は定時を過ぎると、皆さっといなくなります。また、スーパーや商店も閉店時間きっかりに閉店するために、閉店時間の15~10分前になるとお店の中に入れてくれないことがほとんどです。

始業の前にはカフェタイム、お昼休みにシエスタ

イタリア人はコーヒーをよく飲みます。仕事場にエスプレッソマシーンがあったとしても、業務時間中であってもバール(bar)と呼ばれる立ち飲みのコーヒー店へ同僚と連れ立って出かけます。コーヒーといっても、小さなカップに30ccほどの熱すぎないエスプレッソが入っているので、そのエスプレッソをくいっと飲んで少しおしゃべりして、また仕事に戻っていきます。また、バールはコーヒーの配達もしてくれるため、スーパーや役所などにバールの店員がコーヒーを届ける光景もよく見られます。

また、個人商店やレストランは午後1時から4時ごろまで、リポーソ(riposo)と呼ばれる長い昼休みを取ります。このリポーソの時間中は、お店を完全に閉めます。そして、家に帰って昼食を食べる、昼寝をするなど自由に過ごすことができます。一般の企業ではこのリポーソが導入されていることは、ほとんどありません。代わりに昼休みが1時間~1時間半で設定されています。しかし、イタリア人の中には昼休みを30分に短縮し、その分退勤時間を早めてアフターワークの時間を長く楽しもうとする人が多くいます。

有給休暇は年間30日以上!

イタリアの法律では、年間4週間の有給休暇が定められています。通常、夏に2週間と冬に2週間の休暇を取ることができます。また、祝日が合わせて12日あり、合計すると32日の有給休暇があります。大型の連休はクリスマス、イースター、夏休みですが、こうした大型連休の時期からずらして有給休暇を取ることも、もちろん可能です。

夏は2~3週間バカンスを楽しむ

夏は有給休暇を利用して2~3週間のバカンスを楽しみます。8月15日が聖母被昇天祭(Ferragosto)という祝日なので、この8月15日の前後にくっつけてバカンスを取る人が多いです。

また、ヴェネルディ・コールト(”Venerdi corto”、「短い金曜日」の意味)やヴェネルディ・エスティーヴォ(”Venerdi estivo”、「夏の金曜日」の意味)と呼ばれる、夏季期間中の毎週金曜日を半日就業とするシステムを実施している企業もあります。勤務時間が減る分に合わせて、給料も減額されてしまう点がデメリットではあります。しかし、自由時間が増えたり、週末の旅行に出かけやすくなったりするため、実施している企業では好意的に受け入れられているようです。

特に8月には多くの人がバカンス休みを取ることから、役所や郵便局では「いつもよりも人数が少ないため、サービスの提供や業務に時間がかかります」という張り紙がしてあります。また、人員を確保できないような小さな郵便局やレストラン、カフェでは潔くまる一ヶ月の間、店舗を閉めてしまうところもあります。こういった不便な部分も、バカンスを取るためにお互い様、夏だからしょうがない、とお客さんもゆったりと構えている点が日本と異なる部分だと言えます。

ポンテシステムで連休が増える

イタリアにはポンテ(”ponte”、「橋」の意味)と呼ばれる有給休暇のシステムがあります。このシステムは祝日と土日に挟まれた平日を休日、もしくは短縮営業として企業が有給休暇を指定できるというものです。例えば木曜日が祝日の場合には金曜日を休み(もしくは短縮営業)にすることができ、火曜日が祝日の場合には月曜日を休み(もしくは短縮営業)にすることができます。勤務先から有給休暇を使用する日を指定されてしまう点がデメリットですが、4連休の長い週末休暇を利用して旅行に出かけやすくなるなどのメリットがあります。

また、ポンテシステムとは異なる余談になりますが、イタリアの公共交通機関のストライキは金曜日に行われることが多いです。イタリアの交通機関のストライキは通勤通学に支障が出ないように、8~12時、もしくは8~17時と20時〜終電までと限定した形で行われます。なぜ金曜に行うかというと、シフトによってはそのまま週末の休みに入れる人がいるからだそうです。

イタリア人が休日にしていること

イタリア人は休日をどのように過ごしているのでしょうか。ここでは、いくつかの例を紹介したいと思います。

ホームパーティー

食べることが好きなイタリア人は、人と集まるときは食事を囲むというのが定番です。そのため週末に家族や友人を家へ招いて、一緒に昼食や夕食を楽しむ人が多いです。特に夏の間は庭やバルコニーなど外にテーブルを出して、皆で食べて飲んでのパーティーをしたり、BBQをしたりしています。

また、家以外でも家族や友人と一緒にレストランに出かけて、昼食や夕食、アペリティーボ(”aperitivo”、イタリアのハッピーアワーで約10ユーロで1ドリンクとビュッフェ形式の食事がつく)を楽しむ機会も多く持っています。こうして出かける人が多いため、金曜日の夜から日曜日のお昼にかけては、多くのレストランやバーがとても混んでいます。

ビーチやキャンプ

イタリアでは白い肌よりも、陽に焼けた小麦色の肌のほうが健康的とされています。特に夏の間も肌が白いままだと、バカンスに行くお金がない人、と見られてしまいます。

そのためか、まだ泳ぐには早い時期だとしても週末はビーチに行って、砂浜でのんびりと日光浴をしながらくつろぐ人が多くいます。また、イタリアは湖が多く、夏の間は湖岸にビーチのようにデッキチェアが並べられ日光浴や水泳を楽しむ人が沢山います。

もちろん海よりも山が好きというイタリア人もいて、週末になると高地のホテルや別荘、キャンプ場などに行き、ハイキングや散策をするなどアクティブに過ごしている人もいます。

勉強

イタリア人の中には、自由時間に勉強をしている人もいます。ある知人は睡眠を取るのはいつも3時間ほどで、仕事以外の時間はずっと勉強しているそうです。また、別の友人も仕事のための資格試験がある場合は、3ヶ月ほどの間、週末は家にこもって勉強していました。さらに試験直前になると、その友人は上司に相談して半日勤務に変更してもらったり、試験勉強のための休みを1週間もらって実家に帰ったりと、勉強にのみ集中できる環境を作っていました。

 

メリハリを持って日々を送っているイタリア人の休み方と働き方の紹介は以上です。休みを楽しみながら、生産性の高い仕事をするイタリア人の働き方と休み方をヒントに、より自分らしく働き、自分らしく休むライフスタイルを目指してみてください。

最終更新日
2018.08.20

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