自分を知る
2018.06.20

RPA(ロボット自動業務化)は仕事を奪う敵ではなく、仕事ができる未来の同僚

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BY media

RPA(ロボット自動業務化)の普及で、わたしたち人間の働き方は間違いなく変わっていきます。RPAはどのように働くのか、何ができるのか。RPAは一部のホワイトカラーの仕事を奪うとされていますが、うまく共存していくためにRPAの特性を知りましょう。

RPAとはそもそも?

RPA=Robotic Process Automationとは、ロボットによる業務自動化のこと。日々の反復業務をRPAに学習させると、人間の代わりに業務を行ってくれます。

RPAは反復業務を行ってくれるソフトウェア

RPAはソフトウェアの一種。単純な反復作業を、設定されたルールに基づいて、ミスなく実行します。
RPAのソフトウェアは、UTMS(=Unified Test Management)やCAP(=Cognitive Automation Platform)といったプログラムを利用して動きます。

Unified Test Management(反復能力)

ソフトウェアの生産性と効率の高くするためにプログラム

Cognitive Automation Platform(予測能力)

どんな形式で入力されたデータも読みとって処理を行うことができるプログラム

ちなみに、AI(人工知能)のプログラムを組み込んだRPAもあります。RPAはよくAIと混合されることがありますが、意味は異なります。RPAはいくつかのプログラムを含んだソフトウェア。対して、AIは人工知能機能をもつプログラムの一種です。

RPAによってなくなる仕事がある

RPAに代替される仕事とは、ずばり事務仕事です。ホワイトカラー業務のサポートを担ってくれます。RPAは反復作業を得意とするため、日々の伝票入力や経費精算など、まさに専門分野なのです。

「RPAに仕事を奪われる」と考えるとあまり響きはよくないですが、わたしたちにとってマイナスなことだけではありません。「RPAが業務の負担を肩代わりしてくれる」と考えることもできます。日本では、肩代わりをしてもらう必要性が増しています。下記の表をみてください。

日本の人口は今後さらに高齢化が進み、生産年齢人口の減少が懸念されています。厚生労働省の資料によると、2025年ごろには高齢化率が30%を超えると予測されています。一方、生産年齢人口は、58%の約6773万人。高齢者1人を、たった2人の労働者で支えなければなりません。

減っていく生産年齢人口の中で、今と同等の業務量をこなしていくのは、物理的に考えて厳しいでしょう。機械に任せられる業務は機械に任せ、人間の負担をうまく和らげていく工夫をしたいところです。

RPAは企業にとって必要不可欠な存在になっていく

日本や海外では、すでにRPAを活用している企業が多くあります。導入企業の一例は、ユニリーバ・ジャパンや三井住友海上、米国のアクセンチュアや同じく米国のデトロイトなど。導入企業の成功例や今後の考えをみると、RPAが様々な企業にとって欠かせない存在になる未来がみえてきます。

【ユニリーバ・ジャパン】3人で7日の作業がRPAなら半日

ユニリーバ・ジャパンは「ECサイトを今まで以上に活用するため、サイト内データを分析しなければいけない」という課題を抱えていました。データの量は、社員3人が24時間を費やしても7日以上かかるほど膨大。

そこでRPAを導入したところ、ECサイトのタイムリーなデータを自動で得られるようになりました。そして、RPAが収集したデータに基づき販売戦略を練り、売り上げを増加することに成功。

社員3人の7日分の時間(=504時間)を、販売戦略やそのほかの意思決定に充てられたことは、RPAが生産性に大きく貢献していることを示しています。

【米アクセンチュア】RPA活用のナンバーワン企業

米国アクセンチュアはITコンサルとして、自社や取引先の企業に、積極的にRPAの導入を行ってきました。その結果、2016年に米国HfS Researchが発表した「2016 RPA Premier League Table」の「Transformation Enabler(変革の実現)」部門でナンバーワン企業であると評価されました。他企業よりも精力的な技術刷新や、高度な技術が評価の理由のようです。

アクセンチュアは、RPAをさらに活用していく姿勢をみせています。テクノロジー・サービス部門のグループ最高責任者のBhaskar Ghsh氏は、「このデジタル時代において、RPAは会社に欠かせない存在になっている」といいます。アクセンチュアは、RPAの認知分析能力やGoogle・Facebookとの連携も取れるように対応を進めているようです。

RPAはわたしたちの働き方を変える

今後RPAの導入が増えていくと、わたしたちの働き方は間違いなく変わっていきます。機械と人間の関係をうまく構築していけば、何も脅威に感じることはありません。

これからの社会で求められる働き方

RPAがホワイトカラーの一部の仕事を担う一方、人間はクリエイティブな働き方が求められます。クリエイティブなアイデアを生む能力は、人間の特権とされています。

クリエイティブな活動は、なぜ人間の特権なのか。これについて、RPAを離れて機械の話を少し。オックスフォード大学の研究者たちが2013年に発表した「雇用の未来」という論文があります。内容は、機械化によって消えゆく職業について。発表時には大きな話題となりました。

この論文では、「機械化の影響から逃れられない」と語られる一方で、「創造力に関しては機械がハンデを持っている」とも述べられています。機械はあくまで人間の作るプログラムだからです。

「雇用の未来」によると、クリエイティブなアイデアは、既存のアイデア同士のみたことのない組み合わせから生まれます。それなら機械だってできるんじゃないか?と思うところですが、そうとも限りません。確かに、「みたことのない組み合わせ」はプログラムで作ることができます。しかし、オックスフォードの研究者たちは、人間がプログラムを開発している以上、機械が「生み出す」作業で人間を超えることはないといいます。

今度は、わたしたちが機械よりも得意な分野=クリエイティブなアイデアを生み出す分野、のスキルを高めて働くことが求められるでしょう。

RPAを、仕事を奪う敵ではなく優秀な同僚として考えてみる

RPAの普及で、わたしたちはクリエイティブな仕事を選ぶ機会が増えます。反復業務をRPAに任せ、クリエイティブな業務を人間が担う。この棲み分けができれば、RPAはもはや仕事を奪う敵ではなくなります。優秀な同僚が、これまで大変な思いをしていた計算仕事を代わってくれたのだと考えることができます。

 

RPAの活用が増えてくることは、今後やむを得ないでしょう。反復作業の単純労働は少なくなっていく社会になります。RPAをはじめ機械を拒絶するのではなく、機械とうまく共存しながら働く社会を作っていくことが大事ではないでしょうか。

最終更新日
2018.08.06

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