自分を知る
2018.09.05

ベンチャー企業に転職する前に、失敗しないために知っておきたいこと

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BY Philly

ベンチャー企業に対して「成長が速い」「自由度が高い」といったイメージを持って転職を考える人は多いのではないでしょうか。とはいえ、ベンチャー企業に転職をして「思っていたのと違った」と後悔した人も多いはず。ベンチャー企業への転職を決める前に知っておきたい、ベンチャー企業についてや転職の失敗談、さらに実際に転職する際の成功のポイントを紹介します。

ベンチャー企業とは

そもそもベンチャー企業とは、どのような企業のことを指すのでしょうか。「成長が早い」「自由度が高い」などのイメージが一般的ではないかと思います。実際のところ、ちゃんとした定義はないようです。本章では、谷内篤博氏の論文を参考にして、ベンチャー企業の定義と、ベンチャー企業が持つ特徴を解説します。ベンチャー企業とは、どのような企業の形かという理解を基に、転職活動を始めましょう。

ベンチャー企業の定義

ベンチャーという言葉はadventureから生まれた日本の造語です。そのため、海外で”venture company”と言っても通じません。同義の会社のことを、海外では”start-up company”と呼んでいます。

ベンチャー企業の明確な定義はありません。ベンチャーキャピタルを受けている、設立5年以内である、などがベンチャー企業の条件と思われている場合もあるようですが、正確ではありません。また、ベンチャー企業の一般的なイメージが当てはまる会社を立ち上げる若者が近年増えているように感じます。そのため、「ベンチャー企業=設立が浅い会社」と捉える傾向にあるのかもしれません。

参考までに、ベンチャー企業について書かれた、谷内篤博氏の論文による定義を記載しておきます。

「ベンチャ ー・スピリッツ旺盛な起業家に率いられ,イノベーションを軸に起業を行い,事業の独立性を保持しつつ,成長を強く志向する企業」

 

出典|ベンチャー企業の成功要因(KFS)と人的資源管理 谷内篤博

ちなみに、ベンチャー企業と中小企業は異なる文脈で使われています。中小企業は、資本金とその従業員数によって定義されます。一方で、ベンチャー企業は資本金や従業員数を対象としません。

ベンチャー企業の特徴

定義にもあるように、ベンチャー企業とは、ベンチャー・スピリッツを持つ企業のことを指します。ベンチャーという言葉がadventureからきていることから、「冒険心を持っているか」がベンチャー・スピリッツを持っているか持っていないかの判断材料と考えられそうです。

ベンチャー企業の成功要因(KFS)と人的資源管理という谷内氏の論文によると、成功しているベンチャー企業には以下の5つの特徴があります。

・経営トップのリーダーシップと明確な事業コンセプト

・独創的な商品・サービスの開発

・フラットな組織と柔軟な組織運営

・外部の経営資源およびネットワークの活用

・ハイブリッドな要員構成による人材の補強

 

出典|ベンチャー企業の成功要因(KFS)と人的資源管理 谷内篤博

ソフトバンクグループの最高経営責任者、孫正義氏や、楽天株式会社のCEO、三木谷浩史氏のように、経営トップが絶対的なリーダーシップを持っている例が浮かびます。確かに、頭に浮かぶ成功しているベンチャー企業群は、上記5つのポイントを満たしていますね。

 

ベンチャー企業に転職をするメリット

ベンチャー企業に転職して、ワクワク働いてる人が身近に1人はいる時代。ベンチャー企業のどのような要素が、楽しく働けるポイントなのでしょうか。一般企業ではありえない要素だからこそ、多くの人がベンチャー企業に魅力を感じているはず。ベンチャー企業で働くメリットを3つ紹介します。

自分のアイデアと裁量で仕事ができる

自分で「やってみたい! 」と考えていることの実現が、ベンチャー企業では比較的可能です。決まったルールがなければ、自分でルールを作る場合も。ベンチャー企業との多くは、成長のスピード感が速いです。大企業のように、上層部のハンコを得るまでの長い道のりがなく、個々の裁量が大きい点は、ベンチャー企業ならではじゃないでしょうか。

実力主義の世界で、自分の力が試せる

ベンチャー企業は、大企業の年功序列制度とは全く異なり、実力主義の世界です。実力があれば、社歴が短くても重要なポジションに就ける環境があります。そういった環境は、働くモチベーションを高めやすいでしょう。例えば、実力で給与が決まるところ。給与が上がれば自己投資資金が増えるので、お金がないからと諦めていたことに挑戦できます。「成果を出そう」と意気込む社員が増えることは、会社にとっても大きなメリットですよね。

幅広い経験が積めて、成長できる

ベンチャー企業の中には、社内制度を整えられていない企業が存在します。事務職の人員をそれほど雇っていない企業も多く見受けられます。そのため、技術職であっても事務の業務を一部行なったり、営業であっても人事の業務を行なったりすることもあります。タスクは増えますが、その分、制度の整った会社では経験し得ない仕事もできます。幅広い経験を得ることで幅広い視点を持てたり、別職種の立場が理解できるようになったり。人間的な成長もできると考えられます。

ベンチャー企業に転職をするデメリット

ベンチャー企業は、成長性があり、向上心に溢れた同僚と仕事ができる環境です。とはいえ、ベンチャー企業に転職をする際の不安要素もあります。転職を決める前に、気にしておきたい点を紹介します。

ノウハウの蓄積がない

設立間もない会社だと、社内に事業成功の実績や、教育制度の知見がありません。実績を生み出したノウハウや、教育制度の確立ができていないため、「誰かに教えてもらう」といった期待はできません。自分自身で トライアンドエラーを繰り返すことが必要です。また、新たなノウハウを仕入れて社内に残す作業を、自分が担当しなければいけないこともあります。普段の業務以外に、新たにタスクが課されてしまいます。

受け身の姿勢だと成長できない

制度が整っていないこともあり、教育を待つのではなく、自分から積極的に学んでいかなければいけません。ベンチャー企業は、「育ててくれる場所」ではなく、「自分の実力を発揮する場所」です。自分で考えて行動するよりも、マニュアル通りに行動する、手取り足取り教えてもらう方が好きという人には向いていないかもしれません。

社名にブランド力がない

大企業だと、その社名が頼りとなり営業が成約する場合もあります。しかし、まだ世の中に広まっていないベンチャー企業だと、事業内容そのものでの勝負になります。営業であれば、営業スキルを磨く絶好のチャンスですが、厳しい現実が待ち構えていることも事実。個人のスキルが求められるので、実力をつけるまでは厳しい環境です。

ベンチャー企業の年収

ベンチャー企業に限らず、転職する際に気になるのは給与事情。ベンチャー企業は、給与が低いと思われていることが多いようです。しかし、ベンチャー企業の給与は、他の企業よりも必ずしも低いとは限らないようです。複数の年収・月収に関する調査を基に、比較しました。

ベンチャー企業は大企業より年収が高いぞ?

日本の新卒社員の平均年収は大学卒で325.44万円とされています。しかし、ベンチャー企業の新卒社員の平均年収は、382.64円と、一般企業よりも高い数字です。企業によって実際の年収は上下します。しかし、スピード感を持って成果を求める風土だからこそ、業績が上がるスピードも早く、年収に還元できているのではないでしょうか。

ベンチャー企業の月収も、その辺の会社より高いぞ

日本の平均月収は、平成28年度で30.4万円です。調査対象者の平均年齢は42.2歳。一方で、FASTGROWが行なった、ベンチャー企業63社の年収調査で、ベンチャー企業の月収は必ずしも低いわけではないということが分かりました。ベンチャー企業の平均月収は26万5855円。この月収はなんと新卒のみのデータです。実力主義のベンチャー企業であれば、2年目以降は、26万円から大幅な昇給も見込めます。

ベンチャー企業の転職失敗例

ベンチャー企業へ転職したものの、「想像と違った」と後悔している人もいます。デニムで出勤、毎日ソファで仕事…という夢物語ばかりではありません。周りの経験談から、その失敗例を理由とともにまとめてみました。

ブラックじゃないけど残業が多い

みんな仕事が好きで楽しんでいるからこそ、時間を気にせず働いている人ばかりです。もちろん残業を強いられることはないものの、性格的に帰りづらいと思ってしまい、結果帰宅は21時や22時… 。やりがいがあるから何でもやっていけると思っていたけど、自分が求めていたのは「規則正しい生活ができる環境」なんだと気づきました。

転職をする前は「やっていける」と強く思っていても、実際に働いてみるまではやはり本質は理解できないもの。やりがいよりも、ワークライフバランスを求める人にとっては、ベンチャー企業の就業体制に戸惑うこともあるのではないでしょうか。

制度が整っていないから振り回される

3年目のシステム開発系ベンチャー企業です。現在、福利厚生や社内の制度を整えている最中。入社当初はこんな制度があったらいい、という要望が聞いてもらえて良いと思っていました。しかし、新しい制度を試しては廃止して、また別の制度を始めて、の繰り返しです。もう何の制度が利用できて、どの制度は利用できないかわかりません(笑)

自由度が高く、チャレンジ精神も高いという特徴は、裏を返せば、熱しやすく冷めやすいとも捉えられます。制度が確立するまでは、社員が戸惑うタイミングも多いかもしれません。

憧れはあったけど、自分がベンチャータイプじゃなかった

ベンチャー企業の実力主義な働き方に憧れて、今の企業に入社しました。実際、全然教育の時間を割いてもらうことができない毎日。やり方はわからないままひとまず客先に行って製品説明をするものの、「若い会社は興味ない」「チャラチャラしてる」と一蹴されることが多いです。周りの社員は、それでも試行錯誤しながら頑張っているのですが、自分的にはそれが辛くて…

「自分の実力が正当に評価される」「自由な働き方ができる」といった点は、ベンチャー企業の良いところでしょう。しかし、それによって自分の実力不足を痛感してしまったり、自由がゆえに自分を律することができずに伸び悩んでしまうケースも十分にありえます。自分自身の見極めが肝心ですね。

 

ベンチャー企業への転職を成功させるために

ベンチャー企業の特徴を知って、自分に合っていると感じましたか? 実際に転職活動を始める際に、以下のことを考慮し、ベンチャー企業に入りたいかを考えてみましょう。

  • 事業内容が好きか
  • 主体的に働けるか
  • やりがいと安定、どちらを求めるか

なぜ、これらのポイントを考慮すべきか、順に解説していきます。

ベンチャー企業の事業は、自分が好きだと思える内容か

社名のブランド力がないため、事業内容がベンチャー企業を動かす大きな要です。事業内容が、自分の好きな内容または興味のある内容でないと、全力で会社にコミットすることが出来ません。成果をコミット出来ないと、得られる経験も減り、成長も出来ない…と悪循環に陥ってしまいます。服装やオフィスに関して、ストレスフリーに働ける環境はもちろん大事です。しかし、会社のやりたいことやその方向性が、自分自身のやりたいことと将来の方向性と沿っているかを確認してみましょう。

主体的に働いていく覚悟はあるか

メリットやデメリットでお伝えした通り、受け身の姿勢では成長ができません。自分を律して、成長のために主体的に業務を進めていけるかを考える必要があります。主体的に動くには、自分のモチベーションをキープできるかどうかが鍵です。「自分はどのような人生を歩んでいきたいか。そのために今よりどの部分を成長させるべきか。」という問いかけの答えに対して、ベンチャー企業の経験が必要かどうかを照らし合わせて考える良いかもしれません。

仕事に求める要素はやりがい>安定か

ベンチャー企業は、まだ社会に対して実績を十分に出せていないがゆえに、給与が良くないことも。同様の理由で、福利厚生が整っていない場合もあります。そこを大きな問題とせず、やりがいを求めて働けるかが大事です。

やりがいを感じていても、日々の生活がままならないとストレスがたまってしまいます。応募するベンチャー企業の給与や福利厚生を詳細に確認し、半年後や1年後、2年後も最低限の生活が成り立つ水準かを計算しましょう。最低限の生活では物足りなく「バッグを買いたい」「友達と毎月旅行に行きたい」という気持ちの方が強ければ、ベンチャー企業への転職を再度熟考すべきです。

 

 

いかがでしたか。ベンチャー企業への転職はメリットもデメリットもあります。しかし、自分自身がベンチャー企業での就労に何を求めるかによって、メリットがデメリットになったり、デメリットがメリットになったりします。まずは「自分が何を求めているのか」「ベンチャー企業への転職で何を求めるのか」を明らかにしましょう。あなたの転職活動がうまくいきますように!

最終更新日
2018.09.06

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