自分のために休む
2019.03.08

有給取得義務化とは|有給を取れる環境とは?有給の有意義な使い方を解説

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BY kashinos

有給取得義務化が施行されることとなりました。実際にいつから施行されるのかや、義務化とは言うものの本当に有給取得できるのか、従業員に有給を取得させなかった場合ペナルティはあるのか等、気になる点を解説します。

有給取得義務化とは

有給取得義務化は平成31年4月より施行されます。政府は「2020年までに有給休暇取得率70%とする」という目標を掲げています。10日以上の年次有給休暇が与えられる従業員に対し、そのうち5日は時季を指定して与えなければならないとしています。有給休暇は発生の日から2年間で消失します。

万が一、対象となる従業員に有給休暇の指定をしなかった場合は、30万円以下の罰金が課されます。

そもそも有給とは?

有給とは、年次有給休暇といい、1年ごとに一定の日数与えられる賃金が支払われる有給の休暇日のことを指します。条件として、勤務開始から6か月以上継続勤務し、期間中の労働日の8割以上出勤している場合に付与されます。

付与日数については下記の通りです。

継続勤務年数 0.5 1.5 2.5 3.5 4.5 5.5 6.5以上
付与日数 10 11 12 14 16 18 20

週所定労働日数が4日以下かつ週所定労働時間が30時間未満の場合は、付与日数が異なります。

週所定労働日数 1年間の

週所定労働日数

継続勤務年数
0.5 1.5 2.5 3.5 4.5 5.5 6.5以上
付与日数 4 169~216日 7 8 9 10 12 13 15
3 121~168日 5 6 6 8 9 10 11
2 73~120日 3 4 4 5 6 6 7
1 48〜72日 1 2 2 2 3 3 2

 

有給義務化が適応されるのは、10日以上の年次有給休暇が与えられる従業員です。そのためパートタイムやアルバイトであっても所定労働日数や継続勤務日数次第では適応となります。

前述のように政府は「2020年までに有給休暇取得率70%とする」を目標としていますが、現在の有給取得率はというと……2018年発表の有給消化率は50%となっています。(エクスペディア調べ)日本は3年連続で有給取得率最下位だそうです。有給が半分しか消化できていない国は日本だけなのです。

海外との違い

日本以外の国の有給取得率も見てみましょう。

最も有給取得率が高いのは、ブラジル・フランス・スペイン。いずれも100%の有給取得率を誇っています。さらにすごいのは、有給支給日数です。3か国、いずれも30日の付与があります。この3か国が、なぜ有給取得率が高いのかを調べてみました。

  • ブラジル

理想的な働き方ナンバーワンともいわれるブラジル。バケーション休暇として1年のうちに30日連続で有給取得が可能なのです。さらにそれだけではなく、少なくとも給与の 3 分の 1 に相当する「休暇手当て」が支給されるのです。休みがとれて、手当までもらえるとなると、有給を取得しない理由がありません。この休暇は12か月勤務後の翌年に取得をしなければならず、もし取得できない場合に、企業は手当も含む倍の金額(少なくとも通常の給与の8/3)にて有給の買い取りを行わなければならないとされています。

  • フランス

フランスでは1年以上働いた人には5週間の有給休暇をとる権利があります。この有給を取得する期間を「ヴァカンス」と呼び、大きな家族旅行を計画するのが一般的なのです。また、フランスでは病欠の際には有給を使用しません。なぜなら、病欠4日目から最長3年間、申請をすれば社会保険から給料の半額が支給されるためです。

  • スペイン

スペインでは前述の通り、30日の有給支給があります。有給の買い取りは違法なため、しっかりと消化する必要があります。また、スペインでもフランス同様、病欠の際に有給を使用しません。病欠4日目から最長3年間、社会保障が75%・雇用主が25%の負担で給与が補償されます。

有給取得率が低い国を見ても、アメリカ合衆国が71%(有給支給日数14日)、オーストラリアが70%(有給支給日数20日)と、日本政府が目標とする70%を下回る国はありませんでした。

その他の国の有給取得率が気になる方は、是非こちらをご覧ください。

なぜ日本は有給取得率が低いのか?

他国と比較しても、日本は圧倒的に有休取得率が低いということがわかりました。その理由としてはいくつかありますが、代表的なものを挙げてみます。

  • 上司や同僚が有休を取得しない

有給は労働者の権利です。周囲が取らないからといって遠慮する必要はありません。しかし、周囲が働いているのに自分だけ休んでしまうと、評価が下がるかもしれないと有給を取得するのを躊躇するケースも多いそうです。

  • 人手不足・業務量過多

休んでしまうと仕事が回らなくなる、仕事を引き継ごうにも余裕がある人がいない、ということも有給が取得できない原因として挙がっていました。残業をしてまで仕事をこなしているのに、休みを増やすというのは難しいですよね。有給取得義務化にあたって、企業はただ従業員を休ませるだけではなく、属人化されてしまっている仕事をマニュアル化するなど、仕事の内容ややり方を見直す必要も出てきそうですね。

  • 時間をコントロールできない業務だから

保守系のシステムエンジニアなど少人数のシフト制で回しているような職種や、緊急のお客様対応が頻繁にある職種も有給を取りづらいとのことでした。確かに、自分が休むことにより他人に影響が出ると思うと気楽には休めないかもしれません。組織として、休みを取りやすい環境をつくっていくことが大切になります。

  • 病気などのために有給を残しておく

怪我や病気で休んだときに、傷病手当の請求もできますが、申請ができるのは休みの初日から4日以上が基本となります。そのため3日以内のお休みを、有給休暇でカバーすることも多いようです。また転職を視野に入れている人は退職時にまとめて有給を消化し、転職活動に充てる人もいます。とはいえ有給は2年で消滅してしまうので、溜め込みすぎるのも考え物です。

有給消化率が高い企業の特徴

有給消化率の低い日本でも、高い消化率を誇る企業もちゃんと存在します。有給を取りづらい企業との違いを見ていきましょう。

  • 半日や時間単位での有給取得可

有給休暇といえば1日単位が一般的ですが、午前・午後休といった半日単位や、最短で1時間からという時間単位での取得ができる企業も増えています。1日まるっと休んでしまうのはちょっと……という場合でも、時間単位なら気軽に休めます。今日は午後休みをとるから、午前中に仕事を片付けてしまおう!など、生産性が上がるかもしれません。

  • 休暇の制度が充実している

病気休職や慶弔休暇といった制度の充実も、結果的を有給取得しやすくなる傾向にあります。隊長を崩してしまったときのために、有給を残しておかないと……という心配がなくなるので、旅行に行くためなど、楽しい予定のために有給を使えるためです。

  • 社員間で業務内容の情報共有がされている
責任感が強いのは素晴らしいことですが、時と場合によります。自分が休んだら仕事が回らなくなる状態は、改善できるところはすべきです。有給取得率が高い企業は、業務がマニュアル化されていたり、お互いが常に仕事の状況を共有できるようにしています。誰かが休んだとしても、周りの人がカバーできる体制をとっています。
  • 有給取得率や取得日数などの具体的な目標が設定されている

有給取得率や取得日数などの具体的な目標を設定している企業もあります。
たとえば7年連続で有給取得率トップの座に輝くホンダでは有給取得カットゼロ運動を実施しています。ホンダでは翌年へ繰り越せる有給が上限20日のため、21日以上有給が残っている従業員には有給がカットされないよう計画的な取得を進めています。その結果、過去3年平均で99%もの取得率を誇っています。

またトヨタでは近年大幅に有給取得率がアップしています。100%有給取得を目指しているほか、3DVといい、3日連続での有給取得を推奨しているようです。過去3年平均での取得率は97%となっています。

有給を有意義に使うには

 

有給を取得しない理由として、「わざわざ休みをとったところで何をしたらよいのかわからない」という声もありました。この章では有給を有意義な使い方を提案します。

旅行をする

ゴールデンウイークやお盆・年末年始では航空券が高かったり、観光地は混雑していたりします。閑散期を狙って有給を取得できれば、安価で快適に旅行できます。
国内で温泉旅行や、海外でショッピングや世界遺産巡りもいいですね。都会の喧騒から離れて自然に触れるもよし。運動不足解消に、登山を計画してみたり……。計画を立て始めれば、旅行のために仕事を頑張ろうと思えます。

親を誘って、旅行ついでに親孝行というのもおすすめです。たまにはゆっくり話す機会を作ってみてもいいかもしれません。

自己投資をする

20代のうちこそ、自己投資もおすすめです。勉強しなくてはと思うものの、手付かずになっていることはありませんか。資格習得の勉強に時間を充てたり、ゆっくりビジネス書を読むのに充てるのもいいでしょう。
いつもであれば慌ただしく働いている日中の時間帯を、ゆっくり物事を考える時間にするのもおすすめです。新たなアイデアが浮かぶかもしれません。

こちらも参考にしてみてください。

自己投資は20代から|不安定な将来のために備えよう

とことん休む

しっかりと休むことも大切です。家から出ずにとにかく漫画を読んだり、Netflixやhuluなどで時間を気にせず映画やドラマを見たり…。泣いたり笑ったりしてストレスを解消するのもいいし、ひたすら寝て体力を回復するのも素晴らしい時間の使い方です。普段はなかなかできない「なにもしないをする時間」を作ることはとても大事です。1日寝て過ごすのは決して勿体ないことではありません。

その他にもショッピングをしたり、美味しいものを食べたりもいいですね。休みの日にこそ自分を甘やかしましょう。

 

 

いかがでしたか。まだまだ日本の有給取得率は低いですが、義務化をきっかけに有給を取得しやすい雰囲気になっていくことでしょう。それ以上に、休むことに対して罪悪感を覚えてしまう人は、その意識も変えていくことが大切です。しっかりと有給を取得し、有意義な時間にしていきましょう。

最終更新日
2019.03.08

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