自分を知る
2019.03.10

ゲイの心理カウンセラー・村上裕さん著書 「孤独な世界の歩き方」レビュー

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
BY アース編集部

カウンセリングルームP・M・Rのカウンセラーさんでゲイ当事者の村上裕(むらかみ ゆたか)さんが本を出版しました。本のタイトルは「孤独な世界の歩き方」。本著の感想をご紹介します。一言でいうと、とても温かくて優しい本です。カウンセリングルームP・M・Rは、LGBTQI(セクシャルマイノリティ)当事者かつ心の支援の専門家集団です。

◆「孤独な世界の歩き方」の内容と私が感じたこと◆

この本の内容には村上さんご自身のライフヒストリーが含まれているのですが、村上さんの人生は、私からすると想像もつかないような壮絶な人生でした。本を読むとお分かり頂けると思いますが、著者の村上さんはセクシュアリティ以外にも様々なマイノリティ要素を持っていらっしゃいます。本書ではそういったセクシュアリティ以外の要素についても語られているので、セクシュアルマイノリティに限らず、多くの方が共感できます。

私自身ストレートで、セクシュアリティの面ではマイノリティではありませんが、自分が悩んだ時に考えたことや感じたことなど、共感出来るポイントがたくさんありました。また、この本では感情の状態が心理学の観点から客観的に分析されているので、自分自身の状態を理解することにも役立ちます。

「普通」を追い求める気持ちや、「普通という枠」から外れることの怖さを自分が持っていることに気づいたり、「こんな自分じゃなきゃいけない」と色々な制限を自分自身でかけていることに気づいたり。

自分が辛かった時のことを思い出して、「あの時の私はこんな状態だったんだ」と客観的に見ることができました。自分自身の状態を正しく理解することは、自身の悩みの解決にも、周囲との関係改善にも繋がると思います。

自分が今どういう状態なのかを分かっておけば、相手に説明することができます。だから、誤解から生まれる衝突もある程度避けることができる。落ち着いて自分の状態を説明できれば、相手も落ち着いて聞くことができるのではないでしょうか。

◆私にとっての「孤独な世界の歩き方」◆

私にとって「孤独な世界の歩き方」は、自分自身とまっすぐ向き合う機会を与え、生きる勇気を与えてくれる。そんな本です。そしてそれは、様々なマイノリティ要素に苦しんできた村上さんだからこそ、それを越えて今この瞬間まで生きてきた村上さんだからこそ、書ける本だなと感じます。

私はこの本を読んだ時、「この本に出会えてよかった」と心から思いました。本に度々出てくる「大丈夫。」という言葉が私にはとても強く響き、大きな勇気をもらいました。

生きることに悩む人、自分の状態がわからない人、助けてほしいと思っている人、、、。セクシュアルマイノリティであってもなくても、たくさんの方に読んで頂きたい素敵な本です。ぜひ読んでみてください。

(カウンセリングルームP・M・Rの情報はこちら! )

最終更新日
2019.03.08

新卒・中途採用 "バイリンガルエンジニア" 募集中!

IT未経験から英語を生かすバイリンガルエンジニアへと、挑戦する方を募集しています。

募集要項はこちら